「実家だったんだけど、今は誰も使ってなくて。でも売るのは名残惜しいし...」
「物置として使っているから」
「いつかまた住むかもしれないし…」
「どうにか売りたいんだけど、色々訳アリで売れなくて...」
空き家のまま放置されている土地のことで、こういったケースをよく耳にします。
確かに、建物を取り壊して更地にしてしまえば固定資産税が上がる可能性が高いので、建物をそのままにされている方は非常に多いです。これが今、全国的に社会問題になっているのでご存じの方もいるかもしれませんね。
このパターンで多くの方に共通しているのが、「いつかは何とかしないといけないんだけど、緊急ではないので後回しにしている」ということ。
そう、いつかは何とかしないといけないんです。
そしてそれは、案外「今のうちに」やっておくべきことなのかもしれないものですよ?
こんなことが実際に起こっています!
- 建物の劣化が加速する!
人が住まなくなった建物は、ゴキブリやネズミなどにとって快適な場所に早変わりし、その排泄物などでみるみる痛んでいきます。シロアリも怖いですね。
近隣にお住まいなのであれば週に一回程度でも換気しに行ったりすれば多少はマシですが、これがひと月や半年以上放置することが常態化していくと、驚くほどのスピードで建物は悪くなっていきます。
ひどくなってくると、近隣の害虫被害増加の原因になってくるパターンも。 - 近隣住民からのクレームが役所に届けられる。
雑草が伸びてお隣に越境したり種が飛んだり、野良猫などの排泄物が異臭を発したりといった事態もよく起こりえます。中には、誰かが勝手に忍び込んで寝泊まりしている痕跡がある物件なんてものも。荒れてくるとゴミを捨てられていくようになったりもあり得ます。
こうした状況を何とかしてほしいと近隣住民が市町村にクレームを入れることはよくあることなんですが、所有者が遠方に住んでいたら簡単には対応できませんよね。久しぶりに見に行ってみたらご近所から文句を言われたなんてケースも聞きます。 - 強風で屋根が飛んだり壁が崩れたり!
建物が劣化してくると、剥がれた建物の破片が風で飛んで周囲に被害を及ぼすというケースももちろんあります。
お隣の家のガラスを割ってしまったり、人に怪我をさせたりなど、取り返しのつかない事態に陥る危険性だってあることを認識しておかないといけません。 - 特定空き家に指定されると税金が6倍!?
空き家が放置されて周囲に悪影響が認められるようになってくると、特定空き家として認定され市町から指導や勧告、命令を受けることがあります。
場合によっては固定資産税の特例措置が外され、これまで評価額の6分の1で計算されていた課税標準額が元に戻ることで実質6倍に跳ね上がってしまうことも。どれくらい金額に差がでてくるのかはこちらの記事をご参照ください。